あがると嫌だなと思うと、さらにあがる
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人前であがるというのは、何かを怖れているってことだ。
怖れているからこそ、緊張して身体の自由がきかなくなる。
赤面症の人なら顔が真っ赤になるし、手汗に悩む人なら、手に山ほど汗をかく。
出てくる症状こそ異なるが、その原因は「恐れ・恐怖」ってことだ。
さらにやっかいなのは、その出てきた症状を自覚すると、さらに症状がひどくなるって事だ。
赤面症の人は、自分の顔が赤くなると自覚すると「顔が赤くならないかな」と怖れる。
手汗がひどい人は、それを自覚すると、「手汗をかかないかな」と怖れる。
人前であがって話せない人も、「あがったらどうしよう」と怖れて、さらにあがる。
こういう時、
- 「顔が赤くなっちゃったなあ、しょうがないな~」
- 「手汗をかいちゃったなあ、しょうがないな~」
- 「あがっちゃったなあ、しょうがないな~」
様々な症状が出た原因に、さらに恐怖がのしかかるから大変だ。
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呼吸を整えるとあがらない?
緊張したりあがったりするのをゆるめるには、深呼吸がいいという。
あるいは呼吸を整えると、緊張やあがりが取り除けるとか。
しかし私の体験から言うと、これってそんなに効果がないような気がする。
あがっている時と言うのは、何をやってもダメだ。
あがっている時と言うのは、さらにどんどんあがって、自分が何をやっているのかよく分からなくなってしまう。
そうして冷や汗などを山ほどかいたあと、ようやく冷静になると言うのがいつものパターンだ。
つまり緊張したりあがっている最中に、呼吸を整えてそれを止めると言うことは至難の業で、あんまり役に立たないような気がする。
というのも、緊張している時に呼吸を操作するというのは、さらに緊張を高めてしまうことが多いからだ。
呼吸というのは、生命の維持に関わることだから、運動している最中に操作するのは非常に危険である。
武術なんかでも呼吸法は重視されているが、戦っている最中は、そう言うことは忘れろと言う教えが多い。
理由は簡単で、呼吸を操作すると動きが制限されてしまい、かわせる攻撃もかわせず、致命傷を喰らう危険性が高くなるからだ。